新型コロナ感染が広がる中、日本に初めて帰省しました。現在、日本に帰国した時の厳しい検疫について、人から聞いた情報やヤフージャパンで読んだ記事から大体把握していましたが、実際に経験してみて想像以上に大変だということを知りました。簡単に短くまとめると、私のダラスから成田までの旅はこんな感じ。私が乗っていた飛行機が成田に着陸したのが午後3時半、その後、6時間の検疫を終えてやっと空港の外に出れたのが夜の9時半。その直後に待機施設のホテル行きのバスに乗車し、1時間半の乗車時間の後ホテルに到着、夜11時でした。やっと着いた!と喜んだのも束の間で、すぐに下車させてもらえずバスの中で待つ事30分。やっとホテルにチェックインしてホテルの部屋に入れたのが11時55分。つまり、飛行機が成田に到着してから東京のホテルに着くまで8時間半が経過していました。空港へ向うためにダラス家を出てから数えると、24時間。信じられない程の長旅です。今年の夏休みに日本に子供と帰りたいと思っていますが、夏になっても空港での検疫がこんなに厳しいのなら、行きたくないなと思ってしまいます。とにかく検疫は、待つ時間が長い!でも、成田空港で働く人たちには感謝します。海外からウィルスを持って来られたくないのは当然のことです。ここまで徹底しているのには、頭が下がります。アメリカも見習ったらよいのにと思ってしまいます。
私は、飛行機の中でほとんど眠らなかったため、成田空港の検疫で待っている間、一時は眠くてたまらなくなりましたが、その疲れは通り越してしまいました。日本時間は零時を回っていますが、時差ぼけなのか、ちっとも眠くありません。そんなわけで、アメリカから持ってきたスターバックスのコーヒーを部屋に用意された電気ケトルで作って飲み、Adelの音楽を聴きながらこれを書いています。
空港での検疫にかかる時間が一番気になることかと思いますが、上に書いた通り6時間でした。この先は、私の成田までの旅をもっと詳しく書いてみようと思います。
出発前の準備:72時間以内のPCR検査の取得と医師の署名
飛行機に乗る前の72時間以内の検査結果を得るのは結構難しいと思いました。広い範囲でドラッグストアーでのコロナテストの予約を探しましたが、予約が一杯。そのため、ドライブスルーのPCR検査場を利用しました。ここでは合計3回の検査を受けました。インスタグラムにもこの場所の情報を載せましたが、ここは大変混んでいるため3時間待ちは当たり前です。駐車場からはみ出た長蛇の列は道にまで続きます。予約が要らないドライブスルーが便利だと思って何度も利用しましたが、結果が送られてくるのがまちまちなのが問題です。その日の夜中に送られてくると言われた通りに結果が送られてくることが一度だけありましたが、その他は2日先だったり3日先だったり。いつ来るのか当てにならない。そこで、バックアップとして同時に2つの場所で検査を受けれようと決めました。他にPCR検査をする場所を見つけました。ここはレビューが良い。予約制をとっていますが、予約はドラッグストアーほど混んでいない。朝の10時半までに検査を受けると、その日のうちに結果がもらえるということです。ここも無料です。
他の場所では、200ドルを払ってPCR検査を受けれる病院もあります。200ドルは、他では聞かないですね。一般的にダラス地域でのPCR検査は無料で受けられます。受ける側は無料ですが、検査をする側は保険に請求しているのです。PCR検査の申し込み用紙に保険情報を書き込む場所がありますね。そこに記入すると、コロナ検査代を請求するのだと思います。PCR検査にお金を取る病院もありますが、私が耳にする話では$60から$100くらい。$100の所は医師と予約を取って受けるというシステムになっています。だから高い。医師に会う予約では$100は普通です。医師に会わずに、看護婦やアシスタントが行うPCR検査ではそんなにとられるというのは一般的ではありません。
検疫に必要な医師の署名は、かかりつけの病院の医師に、飛行機に乗るためコロナ検査の陰性結果が必要で医師の署名が用紙に必要なんだと言えば、無料でやってくれると思います。陰性結果と厚生労働省の用紙を渡して署名してもらうだけ。簡単です。
スタンドバイのチケットは現在使えない
アメリカン航空で働く友達がスタンドバイのチケットを予約してくれたので、それで日本に行くつもりで空港に行くと、スタンドバイは現在やっていないと言われてしまいました。これに関するメールが従業員に送られたそうですが、どうやら私の友達はそのことを知らなかったようです。
日本航空で快適な旅
今回の私の旅は行きも帰りも日本航空。期待通り、日本航空のスチュワーデスは丁寧で、気配りが素晴らしい。この優雅で機敏に動くスチュワーデスや、トイレのトイレットペーパーの端が三角に折り曲げてあるのを見て、日本に近づていると感じました。私だけなのか、機内が乾燥しているためとても喉が渇いてしまうので、私は何度も水をもらいに行きました。私の子供が赤ちゃんの時、日本に帰る機内での授乳中、機内が乾燥している上に授乳で水分を取られてしまうため大変喉が渇いてボトルごと水をもらったのを覚えています。さて、今回のフライトでは、水を何度ももらいに行くうちに、一人のスチュワーデスがうんざりているようだったので、着陸までの2時間は、水をもらわず我慢しました。この点では、アメリカン航空だと、水やオレンジジュースを幾つものコップに入れて自由にお客さんが取れるように置いていてくれます。JALもそうしてくれたらいいのになと思いました。そして、食事です。JALとANAは食事が素晴らしいといつも思います。ただ、今回は、食事の後に出してくれたアイスクリームがハーゲンダッツではなくてBLUE BELLだったのが残念でした。
さて、機内での飲み物です。ある記事で、機内の水は大きなタンクに入れてあり、その水を機内の水として全てに使う。例えば、トイレで使う水とコーヒーやお茶に使う水は同じタンクから取るということらしい。なので、絶対にコーヒーとお茶は飲まないぞと思っていたのですが、飲んでしまいました。数年前に日本行のANAで飲んだ緑茶がとっても美味しかったのを覚えていますが、今回このJALで飲んだ緑茶はいまいちでした。
成田に到着
飛行機が到着してもすぐに外に出してもらえず、30分くらい機内で座ったまま待つように言われました。日本語のアナウンスを流すごとに英語でも同じことを言うのですが、分かりにくい英語なので、私の前に座っていたアメリカ人二人はアナウンスが流れるたびに「何だって?」と顔を見合わせていて、周りの雰囲気を悟って動いていました。もう出ていいと言うアナウンスが流れると、その瞬間に私は立ち上がりました。同時にこの二人が立ち上がった私に気が付いて私の方を見たので、We can leave now. と言うと「We can? We can?」いいの?いいの?と喜んだ様子で立ち上がりました。
飛行機の出口に繋がっている通路に日本人スタッフが数人立っていて、「お疲れ様でした。」とか「お待ちいただきありがとうございました。」と言う声が聞こえます。でも、日本語がわからない人には何て言っているのかわからないだろうと思います。代わりに、「こんにちは!」とか「ようこそ!」と言えば聞き取れるんじゃないかと思いました。私自身、お疲れさまでした!よりもお帰りなさい!と声をかえられたほうが嬉しいかなと思いました。まあ、いずれにしても、これが日本らしい接客の仕方ですよね。どのテーブルでも、日本人スタッフは丁寧でした。この成田空港での経験で、改めて日本はフレンドリーというよりも丁寧。丁寧が大事なんだよなと感じました。追加ですが、空港で働くスタッフに外国人が多いのに驚きました。日本語を上手に話していますが、アクセントのある日本語だったので、それで外国人だとわかりました。英語を母国語としない私がアメリカで働いているのと同じだなと思いました。
さて、飛行機を降りてからの長い時間がここから始まりました。広い空港の中の通路を、ぐるぐると空港スタッフの指示通りに歩いて行きます。コロナ検査をする場所では、唾液が沢山でなくて困りました。3時間以上水を飲んでいなかったため、喉が渇いていました。それなのに唾液なんかそうそう出ません。一人のスタッフが、「ちょっとしか出ないなら鼻でやる検査やりますよ」と言ったんです。なんだ、その方法もあるのか。じゃあ、それでお願いしますと言ったのですが、待っている間にもっと唾を出して、この女性スタッフが満足するまでの量になりました。
3時半に到着して、コロナ検査を受けて、携帯に現在位置を教えるアプリなどをダウンロードして、出国前に受けた陰性結果を見せる。7時ちょっと過ぎに番号が振ってある待合室の椅子に座ってコロナ検査の結果を待つ。7時半に菓子パン一つと水を飲ませてくれた。菓子パンの種類は、焼きそばパン、カレーパン、ソーセージパン、そして甘いパン。おにぎりもありました。アメリカ人らしき男性が、困った顔で目の前に並んでいるパンを見ていた。「これは何?」とカレーパンに指を出して隣に立っていた女性に尋ねると、女性は「カレーが入っているんだよ」と答え、男性は「カレーがパンの中に入ってるの?」と不思議そうな顔をしていました。可哀そうに、カレーパンなんて聞いたこともないだろうし、美味しそうだとも思わないだろうな、外国人向けにメロンパンでも用意してあげたらいいのにと思いました。この待機場所で、合計2時間待ちました。待っている間、日本人は静かに待つなと感心しました。誰も文句を言うわけでもなく、隣の人と喋るわけでもない。ただただ静かに座って待つ。これがアメリカだったら、隣や前後の人に何か言って会話が始まるだろう。私の後ろに日本人のお母さんと2歳と4歳くらいの女の子二人が座っていて、子供たちがとても可愛かったし、疲れた!とお母さんを困らせることもなく静かにしていました。「かわいいね~」とか「いい子だね~」って言いたかったのですが、日本ではそんな風に話しかけないなと思ったので何も言いませんでした。これで思い出しましたが、ダラスに住んでいる日本人の友達にアメリカのどんなことが好き?と聞くと、知らない人が普通に話しかけてくれる。例えば、スーパーなどでも。と言っていました。確かに、アメリカでは、人の子を可愛いね~と言ったり、あやしたりするのは普通のことです。でも日本ではそんなこと誰もしないと日本人の友達が教えてくれました。仮にこの女の子二人のお母さんがフレンドリーな人であっても、それ以上に、皆が静かに黙って座っているこういった場所で、人と話し始めてしまうのはタブーだろうと思ったので、皆と同じく下を向いて電話をいじって時間を潰しました。
家族が危篤の場合は、待機中でも病院に行かせてくれるのか
実は、私が今回日本に行くことになった理由は、危篤の母親に会いに行くためでした。14日間の隔離が終わるのを待っている時間がないだろうと思うので、厚生労働省に日本の家族に連絡してもらい、アメリカからくる家族がどうにか隔離中に病院に行けないか?許可してもらえないか?確認してもらいました。残念ながら、それはダメだと言われました。家族が死にそうでも何でも絶対に隔離中は出れないと説明されたそうです。それなので、今度は私本人が、空港で尋ねてみました。空港の人は、私の事情を理解してくれているようで、病院が良いと言えば行ってもいいという言い方でした。もちろん、すぐに戻って来るからと約束しました。すると、この場で病院に電話してくださいと言われました。電話をかけると、病院は現在面会を一切禁止しているため私の面会ももちろん許可出来ないと言うのでした。今は、アメリカから来たと言うだけで嫌がられるようです。なんとか、面会できる方法はないかと探してみるつもりです。
ホテル
ホテルにやっと着いたのは、初めに言いましたように夜の11時55分。
飛行機が成田に着陸してからの6時間後、やっと宿泊施設に行くバスに乗りました。私はてっきり空港のそばのホテルに泊まるのかと思ったら、バスは走りっぱなしです。1時間半後にやっと目的地に到着しました。到着したけど、ここが何処なのかホテルの名前も誰も言ってくれない。ここは一体どこ?
空港で検疫の手続き中でも、ホテルに6日間滞在すると説明してもホテルの場所やホテルの名前は一切言わなかった。そして、ホテルの入り口でチェックインした時もこの現在地について誰も何も言わなかった。だんだん不安になってきた。
そこで今聞かなきゃと思って、私の部屋に案内してくれスタッフに、ここは何処ですか?1時間半もバスで走ったのだから成田のわけはない、千葉の何処ですか?と聞くと、東京の府中市ですと言う。ホテルの名前は?と尋ねると、「ホテルではないんです。名前なんてないと思います。」配布された用紙の中に、ここが警察学校の寮であることを知りました。施設の住所も書かれていました。食べ物などデリバリーを注文した場合に施設の住所が必要だからです。部屋はとても狭く、家具は小さいベッド一つと机だけ。キッチンはなくて、湯舟もない、シャワーだけ。テレビがないのには驚きました。6日間もこんな狭いスペースに閉じこもっていたら頭が変になってしまうんじゃないかと不安です。ベランダには出ていけないけど窓は開けていいので、その点は良かったなと思います。寒いけど、外の空気が吸えるのは嬉しい。気が変にならないために、狭いスペースを使ってヨガでもやろうかと思います。ヨガマットの代わりにバスタオルを余分にもらって床に敷いたらいいかな。
ヤフージャパンで、ある人が外国から日本に帰国した時の空港での検疫の様子を書いた記事を読みました。その記事が見つからないのですが、その記事を読んだ人たちからの批判するコメントが沢山ったのに驚きました。この記事を書いた人はただのクレーマーだとか、日本に入れるだけ有難いと思え!というコメントです。確かに、日本に住んでいる人にしてみれば、外国から来る人達がコロナの変異株を持って来るだろうと思うのは理解できます。でも、この記事は私の経験による私の意見であります。クレームしているつもりはありません。あしからず。
翌日からの隔離滞在について日記を書きました。
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