子供と遊んでるから出来ませんなんて取引先の客に言えてしまうアメリカ

カスタマーサービスが重要なのは、アメリカも同じです。アメリカで良いカスタマーサービスと言われるのは、”フレンドリーでなおかつ丁寧、そしてお客さんのために役に立つ”。まさにこれです。
ただ、こういった理想のカスタマーサービスから外れて、その人が丁寧な話し方でなかったり、失礼な態度だったりしても、「お客さんに向かって何て失礼なんだ!」なんて風に怒ってクレームを言うというアメリカ人は少ない。これに関しては、是非、アメリカの「怒り」に対する考えが日本と違うを読んでください。

先日、こんな事がありました。日本ではあり得ない事ではないかと思います。

子供と遊んでるので出来ないと客に言う。

私は医療機関で働いており、土曜日も出勤しています。アメリカではクリニックが土曜日営業をしているのはごく普通のことであります。この日、注文していたものがまだ届いていないと分かって、取引先の担当者にメッセージを送りました。土曜日だったので、カスタマーサービスは閉まっているけど、担当者なら工場のコンピューターにアクセス出来るかもしれないと思ったからです。

私:「10日くらい前に注文していた物が、まだ届いていないのだけど、今日中にあなたの方でその品物が発送されたかどうか調べられる?」

担当者:「絶対に無理。今、子供と遊んでいるし、カスタマーサービスも今日は休みだし、僕自身工場のコンピューターにアクセスして調べるってことも出来ないし。だから、月曜日に連絡するよ。」

私も同僚も唖然としました。子供と今遊んでいるから絶対に無理なんて言うか?と。

まあ、土曜日であったけど、先ほども言いましたように、この業界は、土曜日も仕事をしているのが当たり前のことなので、私たちのような取引先から仕事のことで連絡が来ることがあるのは当たり前ではないか。それに、私としては、土曜日だから家族との時間を邪魔したくなかったので、電話ではなくてメッセージを送ったのです。メッセージだったら手が空いた時に対応すればいいからと考慮したつもりでした。

でも、この担当者が客である私たちにあっさりと「出来ない「と言ったことが問題なのではありません。ただ出来ないと言ったのではなくて「絶対に無理」I absolutely can’t do that today. と言った。

アメリカは、「出来ません。」とあっさり言える国だから。出来ないと言われたら、言われた方は仕方がないと諦めるしかない。そう考えるのがアメリカです。

問題なのは、言い方。出来ないなら仕方がないけど、「子供と遊んでいるから出来ない」はないでしょう。これを聞いて、若かったころ、デートに誘われたけど行きたくなくて困っていたら、アメリカ人のルームメートに「髪の毛を洗わなきゃならないから行けないわ。」(I can’t go because I need to wash my hair )って言えばいいじゃんと言われたのを思い出しました。髪の毛洗わなきゃならないから出かけられないなんて馬鹿みたいな理由ですよね。今、気になって調べてみたところ、デートに誘われて断る時にこう言うのが20世紀半ばに流行ったそうで、20年位前でも使われていました。現在はどうなんでしょうね?今は、聞かないから使われていないんじゃないかと思いますが。

話がズレてしまいましたが、結局こう言われても、私たちは怒ったわけでもなく、この担当者のクレームを言おうなんて話も出ない。

帰りたいんだけどと客に言う。

別の話ですが、以前、スーパーの肉売り場でガラスケースの中の肉を量り売りしてもらいたくて、ガラスケースの前に立っていると、笑顔一つないスタッフが私の注文を取り、「本当は、僕のシフトは終わってるんだ。でも、次のシフトの人が来ないから帰れないんだ。」と私に言ったんです。期待されていた通り、私は「あら、そうなの。かわいそうに。」と言う。

従業員がお客さんにこんなことを言ってしまうのは、アメリカ以外にあるのでしょうか?

日本では考えられないことですね。きっと、こんなことを言っているのを上司が聞いたら、上司は怒ってこの従業員は首にされてしまうんじゃないかな。でも、アメリカだから。それはないね。

 

 

 

 

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