白人警察に殺されないためにという理由で、黒人の親が自分の子供に教える「重要な事」とは?

アメリカに住む黒人が経験する差別は、黒人でないと理解できないこと。

同じ国に住んでいても、黒人がどんな思いで生活しているか、また、自分の子供が無事に毎日家に帰って来れるために黒人の親は、どんなことを子供に教えなければならないのか、白人など黒人以外の人種にはわからないことだと思う。

黒人の家庭では、「白人の警察に殺されないためにどうするべきか」を自分の子供に教えます。

その安全対策とは、警察に止められたときは、余計な事は言わない、黙ってる、両手をハンドルに乗せる(武器等を手に隠していないと見せるため)。また、歩いている時に止められた時は、絶対に逃げない(逃げたら怪しまれて銃で撃たれる可能性があるため)など。

何歳くらいでこの話をするかは家庭による。幼いうちに教える親もいるし、13歳くらいから大人になるまでの間、何度も話す親もいる。

アメリカでは、黒人の家庭では当たり前の事。肌の色のせいで、警察に殺されてしまうかもしれない。なんとも、悲しい事実。

ジュディー・ベルクという黒人女性が、自分の経験を、ロスアンジェルスタイムスに載せていました。この記事で、彼女は次のように述べています。

私の二人の息子のうち、185センチの身長の息子は、長身だということで目立つからか特に心配した。でも、本人は、「僕がそこにいるだけで緊張している感じの白人が周囲にいたら、僕は本を読み始めるから大丈夫だよ」と母親に言っていたそうです。つまり、その白人に、自分は危険な人物でないことを知らす為に、本に集中している姿を見せるということ。外出する時は、いつも本を持ち歩いていたらしい。

ジュディーさんは、警察の子供であろうが、医者の子供だろうが人種差別には関係ないという。その人の生死を決めるのは肌の色。そのため、消防士である実の兄も、警察官たっだ姉も、他の黒人の家庭と同じく、自分の子供達に白人の警察に殺されないための安全対策としての話をしたという。

そして、息子が、見知らぬ大学の町で初めて警察に止められた時、息子は親に教わった通りにしたため、殺されることなく無事だったらしい。

でも、白人の警察によって黒人が殺される事件があると、その度、息子たちにもう一度あの話をしなきゃいけないと思うらしい。

この黒人の親が子供にする「話」は、外出中に白人警察に殺されないためにする話だけれど、ジュディーさん曰く、家にいれば安全ということではないらしい。

それを証明する事件として、去年、ダラスの自分のアパートでテレビを見ていた26歳の黒人男性(Botham Jean)が自分のアパートと勘違いしたという女性の警察官に泥棒と間違えられて射殺された。また、フォートワースのアパートで甥っ子とビデオゲームをやっていた28歳の黒人女性(Atatiana Jefferson)も、近所の追報で見回りに来た警察官に自分のベッドルームにいる時に射殺された。

自分のハリウッドにある家でさえも、安全ではないと言う。
今年の初め、旦那さんが懐中電気を持って夜遅くに家の向い側の公園に犬の散歩に行った後、真っ暗な自分の家に戻った時、その懐中電気の光から怪しい人がいる思った近所の人が警察に連絡した。様子を見に来た警察官は、初め、間違えて隣の家に行ってしまった。間違えて行ってしまった家の人は白人で、その人が、お隣さんは黒人で医師だと忠告したため、警察は出していた銃を閉まって追報があった本当の家(ジュディーさんの家)に行った。近所の人は、日頃から、人種的な差別から黒人が警察に撃たれることがあることを知っていたから、隣の人は黒人で、医師だとわざわざ言ったらしい。

下のビデオはジュディーさんの話ではありませんが、自分の子供が黒人という理由だけで殺されないために、親が子供に教える大切な典型的な黒人家庭での話です。
ティッシュを用意しましょう。

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