秋の美味しい食べ物の一つである栗。日本では、栗は秋には当たり前のように販売されますが、アメリカの食文化では一般的な食べ物でないため普通のスーパーでは販売されません。栗が販売されるアメリカのスーパーは、私が知っているのはCentral Marketくらい。セントラルマーケットは幅広い種類の野菜や果物を揃えるスーパーです。しかし、中国、台湾、韓国のスーパーでは栗は確実に買える。中国と韓国は、世界の栗の40%を占めるというから、栗が大好きな国民なのだろうと思います。皮を剥いた甘栗的な栗もこういったスーパーのお菓子売り場でよく見かけます。また、アメリカで栗は栽培されていないのか、アメリカで販売される栗は、この二つの国から輸入されたものです。
栗は私の大好物。秋になると私の父が栗を拾いに近くの山の中へ行ったものです。子供時代はその新鮮な栗を食べて育ったため栗には特別な思い出があります。さて、アメリカで買える栗は、先ほど述べたように中国や韓国からの輸入された確率が高く、はるばる海を越えてアメリカまで運ばれてくる間に新鮮度が落ちてしまうわけですが、他に手に入れる方法がないので仕方がありません。庭に栗の木があったら最高ですが、実がなるようになるまでに最低3年?(桃栗三年柿八年と言いますし)、それに、テキサスの気候は栗の木に不向きだろうと思います。先日、台湾のスーパーマーケットで、入荷されたばかりの栗を買いました。店員が大きな箱から栗を小分けしている時に、横から手を出して3袋掴みました。セールだったので大量に買ったわけですが、セールでないと結構高額です。輸入品だから仕方ないのか。
栗を買う時のコツ
美味しい栗の選び方として、全体的に栗が硬く真ん中がへこんでいない物。時間が経つにつれ中の栗の実が縮んでくるため、手で握った時に外側の皮が中の栗の実から離れているような感じがします。
オーブンで焼く:焼き栗
私はいつも栗は茹でてスプーンで食べていましたが、皮がきれいに剥がれてコロッとした栗を求めて初めてオーブンで焼いてみました。ネットで栗をオーブンで焼く方法を調べている中、中国風の焼き栗の作り方も見つけました。そのレシピによると、たっぷりの砂糖を入れた水で栗を茹でて、それをオーブンで焼きます。なるほど、日本の地下鉄の通路などで販売されている甘栗がまさに中国風の焼き栗ということですね。いつか、この方法で甘栗も作ってみたいと思いますが、今回は、砂糖を使用せずにオーブンで焼いてみました。
作り方:
1.栗に切れ目を入れる
食べる時に皮を剥きやすいように初めに切れ目を入れます。キッチンナイフか包丁の先を使います。栗の皮が硬く滑りやすいので手を切らないように気を付けましょう。この切れ目は縦に入れるか横に入れるかレシピによって色々です。十文字に入れる人もいます。私は、縦も横もやってみましたが、特にどっちの方が皮が剝きやすかったとは思いませんでした。十文字は試しませんでした。
この時のコツ:
切れ目は外側の皮にだけ入れるつもりが、皮が硬い為、力を入れてナイフをぐさっと入れると栗にまでナイフが入ってしまいました。それでも大丈夫だろうと思いましたが、焼いている最中に栗の実の糖分が泡状態で切れ目からにじみ出てそれが焦げてしまいました。また、実にナイフが入ってしまうと、実が半分に割れてしまうので、栗の形を崩さずに皮を剥きたいのなら、実を切ってしまわないように。
2.オーブンで焼く
1.オーブンを425°Fに設定して温める。
2.オーブンを温めている間に、お鍋に栗を入れ、栗を完全に浸すようにたっぷりの水を入れる。火をかける。沸騰したらすぐに火を止めて栗をザルに取り出す。そしてすぐにオーブンに入れる。
3.熱湯から出した栗を鉄板に広げて425°Fに温まったオーブンに入れる。20分焼く。
4.オーブンの火を止めたら、すぐに栗を取り出さずにそのまま10分ほどオーブンに入れたままにする。
5.オーブンから取り出し、ボールかお鍋に栗を移し、タオル数枚を栗の上に乗せる。タオルで栗を覆うように乗せ、その上に蓋をする。こうすることによって、中の渋皮が実から剥がれる。
6.数分してから熱いうちに食べる。
この時のコツ:
皮は栗が温かい方が剥きやすい。
温め直す
私は約1300グラムもの栗を一度に焼き、とりあえず皮を剥いてキレイに皮が剥けた栗だけを瓶にいれて保存しようと思っています。ただあんまりの量なので、一度に全部の栗の皮を剥くのは無理で残りは冷蔵庫に入れました。翌日は、皮を剥きやすいようにするために冷蔵庫から出した栗を蒸しました。すると、一晩冷蔵庫で眠らせたからか、渋皮が昨日よりも剥きやすかったのです。でも、全部がそうだったわけではなく、渋皮がべったりくっついて取れないのもありました。何度も温め直すうちにどんどん渋皮が実から離れるようになり、甘栗のようにポロっと栗の外の皮と渋皮が一緒に取れるような感じです。
まとめ:
「アメリカの栗を食べたけどまずかった」と私の知り合いが言いましたが、私は、不味いとは思いません。確かに、私が子供の頃に食べた栗ほど美味しくないけれど、アメリカでも栗を食べて秋を感じられるのは幸せだなと思います。これが栗だよと紹介し、私の9歳児に一口食べさせましたが、美味しくないと言われてしまいました。モンブランは好きなのに。季節の食べ物の素材を味わってもらいたいのですが、なかなかそう上手くは行きません。これに関しては別のトピックで書きたいと思います。読んでくれてありがとうございました。では、また。
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