5月にある学校の先生に感謝する日、「Teacher Appreciation Week」って何?

先生の役目と、その素晴らしさを認識し、先生を感謝する日

Teacher appreciation day (week)とは、この名の通り、学校の先生に感謝する日(週)です。祝日ではないため、学校が休みになったりすることはありませんが、毎年、アメリカでは、5月の第1月曜日の翌日の火曜日が正式の先生に感謝する日で、5月の第1月曜日から金曜日までの1週間をTeacher Appreciation Weekとして学校では重要な日とされています。2024年は5月6日(月)から10日(金)がその1週間となります。

このTeacher appreciation day (week)は、日本で育った私にとって文化の違いを大きく感じることの一つでありましたが、アメリカの文化と習慣を理解するうちにこの日の意味が良く理解できるようになりました。

アメリカにどんなに長く住んでいても外国出身の人、また、アメリカの文化を理解していない人には、Teacher appreciation dayは、ただ単に学校の先生にプレゼントをあげる日(週)としか思えないことです。

そこで、この記事では、アメリカのTeacher appreciation dayについて、文化的になぜ重要なのかの説明をしたいと思います。

教育者は感謝され、尊敬される

アメリカでは、子供は国の将来と言われているくらいですので、子供たちが立派な大人になるために学校での教育が重要視されています。また、教育者として教師がとても感謝されているのです。子供を教えるというのは教師の仕事として当たり前なのだから、感謝する必要なんてないだろうと思うかもしれませんが、アメリカでは文化的に、どんな仕事であっても、自分が出来ない事や自分の代わりに何かをしてくれたら感謝するのです。特に、キンダーガーテンや1年生の先生は、授業を教える以上にまだまだ子供である生徒たちの面倒を見る必要もあるわけですから、親は先生に大感謝です。これは、コロナの時期に学校が閉鎖し子供が一日中毎日家にいる生活が続くうちに、学校の先生の偉大さに気が付いたお母さんがソーシャルメディアで先生に感謝するなどが話題になりました。

教育者が感謝される他の理由として、教員の給料は安いのに、教員の職を選んで教師になったということです。なにも教師にならないでもっと給料が良い仕事に就くこともできるわけですが、教師の道を選んだということが素晴らしいと思われます。そんな人たちですので、アメリカの教育者は、教師として教える事に情熱を持っています。子供が好きだから、教育者として教えるのが好きだからという人が多い。

また、アメリカの教師に関して良く知られていることは、給料が安い上に、自分のクラスで使う教材は先生個人が自分のお財布から出すということです。あるサイトによると自分のお金でクラスの教材を買っているという先生の数は97%。1年間で使うその額は$500から$750。結構な金額です。そのため、アメリカの学校では、先生がクラスに必要な物として文房具などクラスで使う物の寄付を求めています。

プレゼント、プレゼント、プレゼント

この日をどうやって過ごすか具体的な事は学校によって違いますが、プリスクールと小学生の低学年にとっては、イベントのような日です。学校側は特に積極的に一週間前くらいからTeacher Appreciation Dayに関する連絡を生徒の保護者にメール、またはプリントで送ります。このお知らせは、Teachers appreciation weekが来ますよ。皆さん、先生にプレゼントを忘れないようにというお知らせです。

例えば、写真下をご覧ください。月曜から金曜までこのようにお祝いしましょうと学校側が計画するというのは、小さい学年ではよくあることです。しかし、それに沿ってプレゼントを持って行かなければならないのではありません。あくまでも、提案であって、毎日持って行かなくても、1日でも2日でもいいのです。

月曜日:お花を先生にプレゼントしましょう。

火曜日:先生にありがとうと手紙を書いてあげましょう。

水曜日:先生にスナックをあげましょう。

木曜日:教室で使える文房具をプレゼントしましょう。

金曜日:果物を一つ先生にプレゼントしましょう。(例えば、リンゴ1つとかオレンジ1つ。)

PTOが積極的に動く

PTOと呼ばれる「保護者と先生の会」がTeacher Appreciation weekの1日を使って、教員のためのポットラックデーとして計画することもあります。保護者に何か食べ物を持って来てくださいと呼びかけるということもあります。個人で先生に何かあげる方法の他に、他の生徒とお金を出し合ってなにか買うこともできます・この辺は、学校によって色々です。

教員の好きな物をまとめたリスト

プレゼントは何でもいいわけですが、先生の好きな物がもらえるように、先生それぞれの「私の好きな物」というリストが生徒の親に送られます。先生の好きな食べ物、飲み物、お店、好きな香り、教室に欲しい教材は何かが書かれています。

担任の先生だけでなく、子供が教えてもらっている全教科の先生と事務所のスタッフ、校長先生や学年主任などにもあげるように勧められます。こういったガイドがあると、保護者は先生の好みがわかるため何をあげたらいいか悩まずにすみます。

先生が喜ぶ物、喜ばない物

「先生の好きな食べ物、飲み物、お店、香り」が書かれたメールやプリントを生徒の保護者に送るという学校は最近では一般的なことです。

昔は、先生にリンゴ一つあげる、または先生に”You are the best teacher ever!”と書いてあるマグカップ一つだけでも先生は喜んだようですが、時代が変わるとともに、こういった物は喜ばれないようです。ネットで検索すると「先生が喜ぶプレゼント、喜ばないプレゼント」について書いてある記事が沢山出てきます。先生が喜ぶ人気のプレゼントと喜ばないプレゼントは、こちらの記事を参考にしてください。

クリスマスにも同じような方法で「先生の好きな物リスト」が送られて来ます。クリスマスの時は、教員だけでなく事務室や校長先生の好きな物リストも入っています。このような「先生が好きな物」といったメールが学校から保護者に送られてくるというのは、とてもアメリカらしい。でも、こういった欲しい物のリストを渡さなければ、マグカップを10個も15個ももらうハメになってしまうからです。

この時期に、プレゼントを催促されているようで嫌だという日本人の声をよく耳にしたことがありましたが、これがアメリカの感謝の仕方だと思って、また「郷に入れば郷に従え」ということで受け入れるのばベストかと思います。何をプレゼントするかどうかは、個人の自由です。先生が好きな物としてリストに載っている物でなくてもいいのです。自分があげたいと思う物でいいのです。

子供のためにも何かプレゼントを持たせましょう

教室の中で、他の生徒が先生に何かプレゼントして先生が「ありがとう!」と喜ぶ光景を子供は見ています。特に小さい子供は、そういった光景を見て自分も同じように何か先生にあげたいと思います。なので、子供の為にも何かプレゼントを持たせてあげましょう。あげる物は、リストに書かれている通りの物でなくてもいいのです。結局は、気持ちですから、金額的には無理しない、自分が出せる程度の物でいいのです。子供にカードを書かせるのも忘れずに。最高の先生! You are the best teacher ever!! なんて風に書いて、その他何かメッセージを書いたり、絵を描いてみたり、子供が好きなように書いたカードが喜ばれます。

まとめ

特に小さな年齢の子供には、先生に感謝するというということを教える意味でも、良い機会ですので、子供と一緒に先生に何をあげるか考えたり、先生にカードを書くなど親も一緒にやってあげるのをお薦めします。

Source:

https://www.ktnv.com/positivelylv/teacher-appreciation-week-in-las-vegas-2018 (image)

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