私の仕事で、スペイン語を話すアシスタントが平日働けなくなってしまい、困っているところに一本の電話が来ました。
大学生でパートタイムの仕事を探しているという人でした。タイミング良く、電話での印象もとても良かったのですが、一番肝心な事のスペイン語がちょっと問題です。
私「スペイン語は話せる?」
電話の人「まあ、なんとか。」
私「どういうこと?スペイン語で会話は出来る?」
電話の人「スペイン語を3年習ったので、なんとかなります。」
私「。。。。。」
結局は、履歴書を送るようにお願いして電話を切りました。
面接してみようかなとちょっと思うのですが、私の直感は、「やめたほうがいい」。
スペイン語を3年習ったくらいでは、十分な会話が出来ないのではないだろうと思うからです。
日本で、「ビジネス英語」という言葉があり、まるで特殊な英語のように扱われていますが、ビジネス英語と日常英語という風に、どこに区切りの線を引くのでしょうか。どんな言語であれ、流暢に話せれば、仕事の場でも問題なく会話が出来るはずです。
ビジネス英語の違いは、ビジネスの専門用語というのなら、新しい言葉として学べばいいだけです。日本語の仕事でも新しい専門用語を学ぶこともあるわけですから、それと変わりません。日本語の仕事の面接で、ビジネス用語は知ってますか?という質問はありますか?
肝心なのは、そういった専門用語を差し引いて、会話が問題なく出来るかです。なので、ビジネス英語は話せますか?という質問自体が変だと思います。
私が、スペイン語を話せる人材を探す中で、「ビジネススペイン語は話せますか?」と聞いたら、「何ですかそれ?」ってことになってしまいます。
もう一人いるスペイン語のスタッフに、この電話の話をしたところ、このスタッフの意見はこうです。
「忙しい仕事の場で、短時間で必要な会話が交わされる中で、正確さが大事で、誤解は許されない。」
確かに、その通りだと思いました。この人は何を言おうとしているのかなとのんびり話している時間はありません。お客さんから正確な情報を得て、お客さんに正確な情報を与える。母国語で話すように外国語を話せなければなりません。これが出来なければダメです。スペイン語をちょっと話すだけでは、仕事場では不十分なスキルであります。
どれだけスペイン語が話せるか見るために、スペイン語で面接してもいいよ、と言ってくれていますが、その必要はあるか考え中です。
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