日本出身でアメリカに生活している人に会うと、私は、話のネタとして「アメリカの生活はどうですか?」と聞くのが好きです。大抵の人が「楽しい」「すごくいい」と答えますが、「日本に早く帰りたい」と言う人も数人。
日本に帰りたいと答えた人の一人が言った事がとても衝撃でした。アメリカ在住20年。未だに自分が外国人としてこの国に住んでいるという気持ちが抜けない、日本に住んでいる時のような堂々とした気持ちになれずアメリカでは遠慮するような気持が抜けないと言ったのです。
どうすればエンジョイ出来るのだろう?
経験や状況は色々人によって違うわけですが、私の経験からアメリカに生活する数年間や数十年間をエンジョイするためのコツを考えてみました。
1. 何でも日本と比べない
日本を基準にアメリカの物事を見るのは止めましょう。日本を眼鏡のレンズと仮定した場合、その眼鏡でアメリカを見たら、日本と違うことが色々見えてしまうのは当たり前です。でも、ここはアメリカですから、アメリカを日本と比べて不満を持っても仕方がありません。例えば、仕事に関しては、「アメリカ人は、あんまり働かない」みたいな事をよく耳にしますが、5時になったら帰るのはアメリカの文化では当たり前の事。逆に、アメリカ人にしてみれば、毎日のように残業するといった日本の仕事文化は理解できないことであります。「アメリカ人ってああだよね、こうだよね」と言うのは、アメリカ人を批判していることになります。アメリカを悪く言っているつもりがなくても、「何でアメリカってこうなんだろう。日本はこうだよ。日本の方がいいよ。」みたいなことを言っていると、アメリカ人に「じゃあ日本に帰れば?」と言われてしまいます。
2.アメリカの文化や習慣を理解し、受け入れる
1番の延長ですが、アメリカで生活するなかで日本と違うなと思うことは、
アメリカの文化や習慣なんだと理解し受け入れることが大事です。それが出来ないと、アメリカが好きになれないだろうし、アメリカ人には変な人だなとか失礼な人だなと思われてしまうことでしょう。違う国、違う文化と割り切るのが一番です。
3.英語力を磨く
英語を話さずに母国語だけでアメリカに生活することは不可能ではありません。実際にそういう移民は沢山います。英語を話さずにどうやって生活出来るの?と不思議に思うかもしれませんが、英語を話さなければならない時は、子供や旦那さん(または奥さん)に任せてしまうのです。こういう意味で、アメリカで生活するのに、英語が話せるかどうかは重要でもないし必要でもないとも言えます。
しかし、英語を話さずアメリカで生活するのは、色々なチャンスを見逃してしまっていると思います。英語を通して色々な国の人と話が出来ます。色々な国からの移民が多く住むアメリカならではです。アメリカ人はもちろん、アメリカに住む外国出身の人とも話が出来るわけです。素晴らしい事だと思いませんか? そういった触れ合いがあれば、アメリカ生活を更にエンジョイ出来るに違いありません。
また、英語を話せるということは、アメリカ人が貴方を真剣に相手にしてくれるということもあります。日本では、外国人が少しでも日本をを話せると、すごいね!と褒めますが、アメリカでは、違います。外国人が英語を話したところで、「お~、英語話せるんだね。すごいね~。」なんて言いません。これは、アメリカ独特かなと感じます。というのも、私がアメリカで、カタコトのスペイン語を話すと、メキシコ人が、「少しスペイン語話せるんだね!」と喜んでくれます。日本語を話す外国人に対する日本人の反応のように。でも、アメリカ人は、アメリカに住んでいるのだから英語を話すのは当たり前だと思っているため、いちいち、英語しゃべれるの?すごいね!なんて言いません。アメリカでは、アメリカに住んでいるのに英語を話さない人は、大して相手にされません。見下すということはしなくても、あまり相手にしてくれない。かけてくれる言葉が減る。どうせ、英語がわからないのだから言っても仕方がないといういう観念があるため、言葉が減るんです。それは理解出来ない事ではありませんね。
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4.挨拶する時は、笑顔で目を見る
これは、私のサイトの中で何度も言っていることですが、アメリカでは、人に接する時は笑顔と相手の見るということは絶対に必要です。あなたの英語が上手でなくても、アクセントがあって理解しにくくても、チャーミングな笑顔を欠かさなければ相手が貴方に好感を持ってくれ、あなたの話を理解しようと一生懸命耳を傾けてくれるはずです。知らない人と目を合わすというのは日本の文化にはないことですが、アメリカでは、知らない人とでも目を合わすというのは普通のことです。知らない人でもすれ違う時は目を合わすものです。相手の目を見るということは、相手をリスペクトするという意味もありますし、その人がそこにいると認識しているということになります。また、目を合わすことは、自分の自信を表します。外国人だからとか、この人の英語は何言っているかわからないと馬鹿にされないためにも、本気で相手にしてもらうためには、相手の目を見ることが大事です。
5.散歩道のトレイルや公園に毎日行く
自然に触れるのは、メンタルヘルスに良いと言われています。池があって木や花が綺麗な大きな公園などを自分が住む地域で探してみましょう。こういった場所を毎日訪れると気分が上がるはずです。散歩しながら目に入る野鳥や散歩している犬などにも癒されるだろうと思います。
6.運動を習慣とする
科学的に、運動は、気分を上げてくれると言われています。アメリカの生活をエンジョイするには、メンタル的なケアも大事です。お気に入りの公園やトレイルに行ってウォーキングやジョギングをやるとか、フィットネスジムに行くなどして、毎日の生活に運動する時間を入れましょう。
7.コミュニティーに所属する
コミュニティーとは、同じ趣味や興味を持つ人の集まりです。コミュニティーに属するということは、人間の幸せや健康に大きく関係します。人間は一人で生きていけません。自分の好きなことや興味あることを共有することは、メンタルヘルスにとても良く、人生の目的を与えてくれます。生活をよりよくするためにも、コミュニティーに属することをお薦めします。
コミュニティーを探すには、「アメリカで友達を作る」の記事でも紹介したMeetupという同じ趣味を持つ人を探すサイトが便利です。
8.趣味を楽しむ
アメリカに住んでいる間、日本ではとれなかった時間の自由があるのではないかと思います。それは、日本では電車通勤をしていたので毎日1時間以上電車に乗っていたけどアメリカでは車での通勤で通勤時間が減ったからかもしれません。また、女性の場合は、日本では仕事をしていたけどアメリカでは仕事をしていないから自由な時間が出来たなど。
新しい趣味を始めてもいいし、すでに興味あることや趣味をアメリカの生活の中でも続けてみるのも良いと思います。自分の好きなこと、エンジョイすることをするというのは人生を楽しむという意味でとても大事なことです。
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9.毎日、一人でも多くの人に挨拶する
近所の人と仲良くならなくても、せめて挨拶くらいする関係を作りましょう。また、見知らぬ人でも、外ですれ違ったら、軽く挨拶しましょう。人と挨拶を交わす数秒間、その人と繋がれるわけです。そして、相手に笑顔を与え、相手からも笑顔をもらう。人との繋がりが多いほど、気分が上がると思います。ですから、一日に一人でも多くの人とHelloと挨拶を交わせるようにすることをお薦めします。
10.人を褒める、褒められたら「ありがとう」と言う
アメリカ人は人を褒める、褒めらるは日常茶飯事のこと。人に会ったら、Hi と挨拶するだけでなく、素敵な洋服だね、とか 綺麗な目をしてますね なんて誉め言葉は普通に交わせられます。褒められたら誰でも貰うと嬉しいわけです。自分が褒められたら「ありがとう」と言う。これが当たり前です。「いえいえ、そんなことないです。」というのは通用しません。以前、私がスポーツで優秀な娘を持つ日本人女性に、「素晴らしいですね」と褒めたところ。「全然すごくないですよ」と言ったんです。それをそばで聞いていたアメリカ育ちの私の娘は、「何で全然すごくないなんて言ったのかな。お母さんは、~ちゃんのことをすごいと思っていないの?酷いよ。可哀そうだよ。」と、理解出来ない様子でした。
このように、日本の文化では「そんなことないですよ」と言ってしまうのは当たり前ですが、アメリカでは、褒められたら「ありがとう」というのがルールです。変だなと思われないためにアメリカ流に合せましょう。
11.セルフケアをする
最後に、家族や人の世話や仕事ばかりの毎日ではなく、自分の時間を取ることはとても重要です。つまり、セルフケアの時間を取り、自分のために何かする。大好きな事をして自分のケアをするということです。例えば、私の場合のセルフケアとは、大好きなヨガに行くこと、縫い物をやること、料理をする、友達に会うということです。こういった時間を取らないと、私のバランスが崩れてしまいます。
アメリカではセルフケアは、健康なメンタルヘルスを維持するために必要だという理解があるため、お母さんが子供を預けて遊びに行ったり、子供を預けて夫婦だけで出かけるということをしても、自分勝手だという風には見られません。
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