日本で良かれとされている日本人独特の食べ方は、実はアメリカではタブーであることもあります。この場合の、タブーである理由は、マナーがない、行儀悪いと思われることだからです。また、なによりも同じテーブルで食べている人の気分を害してしまうことになるので、そうならないようにアメリカでタブーとされているマナーは知っておくべきだと思います。
実は、ナイフやフォークの使い方なんてどうでもいいんです
日本で一般的に言われている西洋のテーブルマナーとは、「フォークとナイフを使う食事の食べ方」。そのため、フォークをひっくり返して裏側に食べ物を乗せて口に運ぶのがマナーだと勘違いしている日本人が多いようです。しかし、実は、アメリカでそんな食べ方をする人はいないだけでなく、アメリカ人は、それほどフォークとナイフの使い方にこだわらないのです。たとえ、フォークの持ち方に癖があり、テーブルマナーの先生が見たら、正しい持ち方ではないと注意されてしまう持ち方でも、普通の場面では、誰も何とも言いません。ナイフを使わずにフォークだけで食べても誰も何とも言いませんし、マナーのない食べ方だとも思われません。
音を立てて食べる/飲むはアメリカではタブー
日本に行った外国人が日本人がラーメンやうどんをズルズルとすすって食べるのにはとても驚くというのは、よく知られている事です。アメリカではタブーだけど日本では全然OKという話題にあげられる事の一つでもあります。ズルズルと音を立てて飲んだり食べたりすることの例として、ラーメンやうどん、そば、パスタをズルズルとすすって食べる。これです。熱いお茶やスープをすすって飲むのも同じくタブーです。
ガムをくちゃくちゃと音を立てて食べるのも同じくタブーです。アメリカ人はやりません。気持ち悪いからやめて!と言われるか、しかめっ面をしてジロッっと見られてしまいますよ。
口の中に食べ物を入れた瞬間にしゃべる。これもダメ!
ある日、日本から来たばかりの日本人の知り合いに、食べてみる?と食べ物を一つあげました。すると、口に入れた瞬間にもぐもぐしながら「香りがいいですよね」と言ったので、私は驚いてしまいました。その瞬間、ああ、日本ではこれはOKなんだよなと思いました。
アメリカでは、「口の中に食べ物が入っている時に喋たらダメ」と幼い時に親に繰り返し注意されることですので、アメリカ人はやらないことなのです(ちっちゃな子供以外)。アメリカでは、子供が小さな時から親は子供にマナーを教えます。アメリカの子供が小さな時から教えられるマナー。
口の中に食べ物が入っているのに喋ると、くちゃくちゃと音が立ち、その音が人に不快感を与えるからです。アメリカでは嫌がられます。気持ち悪い that’s so disgusting! と言われてしまいます。指についたソースを舐めるのもタブーです。そのためにナプキンを使うのです。
では、口の中に食べ物が入っていてもぐもぐと噛んでいる時に、質問されたり話しかけられたら、どうするのか?ちょっと待ってと人差し指を立てます(ちょっと待ってという合図)。そして、口の中が空になってから喋ります。これがアメリカでは普通です。話しかけた方も、相手の口の中が空になるのを待ちます。食事中の会話は、口の中を空にしてから喋り、人が話しているのを聞きながら自分は食べる。つまり自分が食べている時は相手の話だけを聞く。これがアメリカでは普通です。
食べ物が口に入っていて、もぐもぐと噛みながら口を手で押さえて喋る。これもダメ!
手を口で押えて口の中の食べ物を相手に見えないようにすればいいという事ではないのです。食べ物をもぐもぐと噛みながら喋るということ自体がタブー。やってはいけないことなのです。
えーと何だっけとシューと唾をすする音。これもやめて!
次は、食事をしているときの音ではありませんが、「えーっと、何だっけ」と忘れてしまった事を思い出そうとする時や、「うーん何だかわからないな」なんて言いたい時のジェスチャーとして、唾をすする。これをやる日本人いますね。これは一体、何なんでしょう。この音、とても不快感を与えるので、アメリカ人だけでなくアメリカに長く住んでいる日本人の前ではやめましょう。笑
鼻ズルズルもダメ!
鼻水をズルズルとすする音もアメリカ人に嫌がられます。そんなズルズルやってないで鼻をかみにいけばいいのに、何時間でも日本人は鼻をずるずるとすすって仕事をしているなんて外国人が言っているのをオンラインで見かけたことがありますが、私も同感です。私の仕事場にもそういう人がいて、何時間もその不快な音を聞かなければならなくて、とても嫌でした。私自身、鼻かんできたら?と言えばよかっただけのことですが、やはりそういう事は言いずらいことであります。
アメリカの子供が小さい時から教えられる重要なマナー、日本も真似するべき!
アメリカでは、マナーはとても重要とされます。マナーは、親が子供に教える事であり、マナーのない大人は、子供の頃にマナーを教えてもらわなかったんだろうなと思われてしまいます。また、マナーのない人は、raised by a wolf(つまり、人間ではなく野生の中で育った子供)なんて言い方をされてしまうくらいです。続気を読む。
おまけ
日本人がズルズルと音を立てて食べたり飲んだりするのは、美味しいですよ!という意味?
日本の生活ガイド的な英文サイトが沢山ありますが、そういったウェヴサイトでは、文化の違いの一つとして、日本人が麺類をズルズルすすって食べるのは食事が美味しいという表現であるし、そしてそうやって食べるともっと美味しくなるからなんだと説明してます。それは違うだろう、と思います。昔から、日本で親が子供に、「ズルズルと音を立てて食べるのは美味しいって意味だから音を立てなさい」なんて教えているわけではありません。そんなの聞いた事ありません。完全に誤解されていますね。
でも、音を立てずに静かにラーメンを食べている姿は、美味しそうに食べていない風に日本人の目に映るそうです。
ある番組で、
”この番組の外国人皆が、なんで日本人は麺を食べる時にずるずると大きな音を立てて食べるのか?と聞きました。それに対して、番組の司会者が、じゃあ君達はどうやって麺を食べるの?と聞くと、
彼らが麺類を食べてる様子を撮ったビデオが流されました。
皆、静かに麺を食べてるのです。ずるずるとすすって口に運ぶのではなくて、噛みながら口に運ぶんで食べてるのです。
このビデオを道端で通行人(日本人)に見せたところ、多かったコメントは、”美味しそうに見えない”でした。
どうやら、日本人にはずるずるという音がないと美味しいと感じないのだろう。”
そして、この外国人達は次に、音を立てて食べるように言われました。
でも多くの人が、やろうと思っても上手く出来きませんでした。
すすって食べようとするとスープが鼻に入ってしまってゲホゲホと咳き込んでしまう人もいれば、麺が喉に詰まってしまう人もいました。 外国人には慣れていない食べ方のようです。
番組に登場した専門家は、ずるずるという音は美味しさを表し、美味しさをアップするのだと説明しました。
ワインの美味しさを調べるプロは、ワインを口の中に入れてうがいをするかのように口の中でグチュグチュしたり、大きく息を吸って息を口の中に入れて
ワインの香りを調べます。これは、なぜ日本人が麺をずるずるとすすって食べるのと似てるのです、と説明しました。
この説明に番組の外国人達はなるほどね、と納得してました。”
Sources:
http://www.japanblogger.com/Slurping-noodles.html
http://chowhound.chow.com/topics/789005
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