アメリカ人に、愛する人を亡くしたと告げられたら?やるべき事7つ

最近、私の仕事のお客さんが旦那さんを心臓発作により亡くしました。47歳でした。亡くなる前の数日間、何度も奥さんが血圧の薬を忘れずに飲んでいるかと聞けば、飲むのを忘れたと答えることがあったらしい。元々、病院に行くのが嫌いで身体検査を何年も受けていないということがあったり、血圧が高いと何度も病院で言われたことがあるのに、本人は何もしようとしない。心配する奥さんが無理やり検査に連れて行かなければ病院に行かない、と私は以前に奥さんから聞いたことがありました。2年前にこの男性に一度だけ会ったことがあり、その時の事を鮮明に覚えています。寝ている時に心臓発作をおこしたのか、ベッドの中で亡くなっているのを翌朝奥さんが見つけたと聞きました。この二人の幼い子供二人(11歳と16歳)が気の毒でなりません。この悲しいニュースを聞いてコロナの真っ最中にいても彼女をハグせずにはいられませんでした(コロナ中なので、人から距離を空けるようにするのが当たり前)。コロナが始まってから私が家族以外の人にハグをしたのはこの時が初めてでした。

今年に入ってから、愛する人を亡くしたという悲しいニュースをアメリカの知り合いから聞いたのはこれで4人目です。この悲しいニュースを直接、私に伝えた人もいましたし、メールやテキストメッセージの文面で告げた人もいました。

アメリカでは、愛する人を亡くしたと告げられた時、どんな反応するのか

アメリカでは、愛する人を亡くしたと告げられた時、その人にどんな言葉をかけるのでしょうか?また、どんな行動で、悲しみを表し、残された人達にどんなことをしてあげるのでしょうか?

これに関して、日本とアメリカでは大きく違うことに気が付きました。

こんな時、アメリカ人はどうするのか?ご紹介します。

*** 私の経験から書いている事です。ご了承ください。***

1.I am so sorry. と言う

これは、絶対に必要です。

お気の毒にという意味で「I’m sorry.」とか「I’m so sorry to hear that.」という決まり文句があるので便利です。人が亡くなった場合は、「I’m sorry for your loss. 」、何か必要な時は、私に声をかけてください。という意味で「 Let me know if you need anything.」  というお決まりの言葉があります。また、友達や知り合いの愛する人が危篤状態だったり容態が思わしくない時は、その辛い最中にいる友達と友達の家族の事を心配して、お祈りしていますと言うのも一般的です。

また、愛する人を亡くしたのが何年も前のことでも、例えば父親が去年亡くなったんだと友達が言えば、「I’m sorry.」とか「I’m so sorry to hear that.」と言います。この場合のI’m sorryって言い方が日本語にないのが残念です。また、イーメールなど文面で知らされても、返信してI’m sorryと言います。I am sorry for your loss.  He was a great guy. なんて風に言って、亡くなった人は素晴らしい人でしたよね、と誉め言葉も加えてあげるといいです。

2.ハグする

これは日本ではやらないことなので、慣れるしかありません。愛する人が亡くなったと目の前で告げられたら、”I am so sorry.” と言ってハグする。一般的に、ハグするかどうかは、相手と自分がどれだけ親しいかにもよりますが、あまり親しい中でなくても、愛する人を亡くしたと聞けば、慰めの意味でその人をハグするするのが当たり前です。ただ突っ立っていては、変です。あれ?こういう時は、普通はハグするのに、変だな?と思われるのは間違いなし!と私は思いますが、でも、まあ、外国人だからハグはしないのかと思ってくれるでしょう。ハグするのに抵抗あれば、相手の手を取って握ってあげてください。貴方の悲しみを私も感じますと同情していると表現するためです。ハグは省いても、I’m sorry. は絶対に言いましょう。

3.悲しい顔をする。このニュースを聞いて、悲しくなくても悲しいフリをして見せる

人が亡くなった時だけでなく、話をしている人にとってとても悲しい出来事を聞いたら、貴方が同情していると見せることが重要です。悲しいと思わなくても、悲しい顔をして悲しいフリをして見せましょう。この夏、私が日本に帰省中、私の母が1年以上入院していて容態が良くないことを数人に話しました。近所の人3人と友達のお母さん、そして親戚。それぞれ、違う機会に。アメリカだと、必ず、悲しい顔で眉間にしわを寄せて Oh. I am so sorry. という言葉で同情してくれるのですが、日本ではそういった反応は全くなく、驚いた様子でさえない。軽くうなずいているだけ。それで、私は、あれ?この方、私が言った事が聞こえなかったのかな?と思ってしまったくらいです。

4.What happened? と、聞いてあげる

話している相手が、亡くなったのよと言ったら、Oh. I am so sorry. と言って、What happened? とか How did he die if I don’t mind me asking? なんて風にどうして亡くなったんですか?ときいてあげても大丈夫です。もちろん、遠慮気味に、そして心配そうに。平然とした調子で、何で死んだの?みたいな言い方は無神経すぎます。

私の経験ですと、どうして亡くなったのか、何があったのか話したい人の方が多いと思います。辛くて愛する人の死を言葉に出せない人は、話したくない、まだ話せないと言ってくれます。

5.How are you dealing with this? なんて風に聞いてあげる

旦那さんを突然亡くしたクリスティーに、旦那さんを亡くしてからの辛い日々を乗り越える為にどうしているのか聞いてみました。私としては、「貴方の事を心配している」と間接的に伝えたかったからでした。カウンセラーなど専門家の人に話をしているのかどうか?アメリカは、一人で抱え込まずにカウンセラーに話に行くというのはよくあることですから。でも、専門家には話していないけど、そうだな話してみようかなと言っていました。でも、メモリーブックを作っていると教えてくれました。メモリーブックとは写真や思い出の物をまとめたアルバムやスクラップブックのような物です。子供はどうかと聞いたところ、16歳の娘はなんとか大丈夫そうだけど11歳の息子は心配だと言っていると、少し離れたところにいたその息子が駆け寄ってきてお母さんの話を邪魔して、もう話はいいから帰ろうとせかしました。お母さんが亡くなったお父さんの話をしているのを聞くのが辛いんだろうなと思いました。それで、ごめんね帰るわと言って帰って行きました。

その後も、何度かクリスティーにちらっと会うことがありました。その度に、どうしてる?と聞いています。一日ずつ頑張っていると。色々話してくれます。

6.お悔やみのカードを送る

アメリカでは、愛する人を亡くした人や家族に、お悔やみのカードを送る習慣があります。デジタル時代ですので、昔ながらの紙のカードの代わりにテキストメッセージやメールでお悔やみの言葉を送る人もいますが、紙のカードは現在でも十分に利用されています。メッセージの例として、「You and your family are in my thoughts and prayers.」(訳:ご家族の皆さんの事を心に止めて、お祈りしています。)

お悔やみのカードは、なんて言葉をかけてあげればいいのかわからない時に便利です。

7.お葬式はいつか聞く

お葬式に関して、アメリカと日本は大きく違います。お葬式は最後のお別れをする場所ですから、誰ででも出席していいのです。お葬式に招待されなかったとか、お金がなくてお香典を出せないから失礼だし恥ずかしいからお葬式に出れなかったなんて話は聞きません。招待された人だけがお葬式に出席できるというシステムではないのです。アメリカでは、人が亡くなると、誰々が亡くなりました、お葬式はいつで場所はここです、みたいなお知らせが新聞やインターネットで公開されます。そのため、お葬式の日や場所が簡単に見つけられますし、誰でも最後のお別れを言いにお葬式に行けるのです。

また、香典を持って行くのが当たり前なんてこともありません。亡くなった家族にお金をあげるなんてことは一般的でないのです。

お葬式にぜひ出席したいのであれば、ご両親にきいてみてください。

お葬式はいつ開催されるのかを聞くのもいいと思います。

アメリカのお祈りしていますの意味

お祈りしていますと聞くと、宗教じみた言葉に感じますが、アメリカではクリスチャンでなくても貴方のためにお祈りしますなんて言い方をします。私自身、宗教は信じていませんが、”I will be praying for you.”なんて事を言います。それは、誰かが辛い状況にいる時に、アメリカではこういった言葉が出るのが当たり前だからです。でも、口だけではなく、状況が良くなるといいなとは心から思うから言うのです。

お墓参りには行くべきか?

日本ではお墓参りに行って手を合わせるというのは日本ではとても意味のあることです。先日、私の知り合いの仕事場の信頼する上司が亡くなり、友達は、コロナの為、お葬式は家族だけで行われたので後でお墓参りに行こうと思うと私に言ったのです。日本の感覚ではよくわかるのですが、亡くなった人との関係は上司と部下。日本のように、友人やお世話になった人のお墓参りに行くというのが一般的ではないので、それ以上に特別な関係があるのかなと変に思われてしまって面倒なことになりそうだと思いました。なので、残された家族へカードを送るだけにしたらと言いました。

まとめ:

日本とアメリカの違いは、アメリカは、亡くなった人を悲しむのはもちろんですが、愛する人を亡くした人、つまり残された人や家族の事をとても気に掛け、気の利いた言葉をかけるのが当たり前のようにあるということです。例えば、数週間、数か月、経ってからでも、How are you doing?とかHow are you coping?なんて風に聞くものです。これは、体が元気かとか病気していないかということよりも精神的な安定や心の安定はどうかと心配して聞いているということです。精神的な健康は身体の健康と同じように重要だと理解されていている上、オープンに話す人が多い。

貴方の経験を下のコメント欄に書いて聞かせてください。

 

 

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